暦 その4

ロムルス暦について〜






今から2700年以上昔
古代ローマで使われた暦を、総称してローマ暦という。




最初のローマ暦は紀元前8世紀頃*1に導入されたとされ
ローマを建国した王ロムルスの名をもらいロムルス暦」と言う。


これは一風変わった暦であった。
1年は10ヶ月あり、304日。ここまでが太陰暦
そして冬の約60日(およそ2ヶ月)は日付がないカレンダーであった。
噂では、春になった頃に王の宣言で新年を迎えたとか何とか……
「約60日」と書きましたが、それもいい加減なモノだったのでしょうね。
なんともアバウトな暦である。



元来暦は畑仕事の為に発達した側面を持ち合わす。
ロムルス暦も例に漏れることなく、畑仕事の為に存在した。
つまり、畑仕事のできない冬に暦は必要無いのです。
日付のない日があるという、今から見ると超アバウトで変な暦になっているのだ。
要は畑作に困らなかったら、それで良かったんですね(笑)






各月の名称・意味・日数は下のとおりである。



・1の月 『Martius(マルティウス)』    軍神(マルス)の月    (31日) 
・2の月 『Aprīlis(アプリーリス』      開花の月         (30日)
・3の月 『Māius(マイユス)』        成長の女神(マイユス)月 (31日)
・4の月 『Jūnius (ユーニウス)』     繁茂の女神(ユーニウス)月(30日)
・5の月 『Quīntīlis(クィーンティーリス』 第五の月        (31日)
・6の月 『Sextīlis(セクスティーリス)』 第六の月         (30日)
・7の月 『September(セプテンベル)』 第七の月         (30日)
・8の月 『Octōber(オクトーベル』     第八の月         (31日)
・9の月 『November(ノウェンベル)』  第九の月         (30日)
・10の月 『December(デケンベル』   第十の月         (30日)




1〜4の月まではローマで季節を意味する神の名を
5〜10の月はラテン語の序数から「5番目月」「6番目月」と名付けられました。




これが『ロムルス暦』の概要である。

*1:紀元前753年と紀元前745年説がある