暦 その2
〜そもそも、グレゴリオ暦とは?〜
しかしユリウス暦では、暦と実際の季節とのズレが発生*2してしまった。
そのズレを解消するため、教皇グレゴリウス13世が言い出しっぺになり暦法改正に取り組む。
完成した暦を『グレゴリオ暦』*3と名付け1582年から運用を開始した。
ユリウス暦は同年10月4日で廃止。
翌日からはグレゴリオ暦10月15日としたのが
この暦法の始まり。
つまり『ユリウス暦』の改訂版が現在の『グレゴリオ暦』と言うことになる。
ではユリウス暦の何を改訂しグレゴリオ暦としたのか。
それは『1年』を何日にする*4か?の差であった。
ここでの1年の定義とは『地球が丁度一周するのにかかる時間』*5とする。
前者では平均年を365.25日と設定していた。
だが、実際の地球は平均365.2422日で一週をする。
この差は僅かに+0.0078。
この違は1000年間に、8日もの補正を必要としてしまう。
つまり、1000年経つと、実際より8日暦が進んでしまうのだ。
まず、一年を何日にするか。
グレゴリウス暦では365.2425日と設定した。
これは実際の回帰年(365.2424日)と比べても、非常に近い数字。
ハイテク機器を使えない当時の天文学者*6が出したと言うのだから、脱帽だ。
しかしながら、わずか0.0001の差も1000年に1日の誤差を生むので修正を必要とする。
此処で導入されるのが『閏(うるう)』と呼ばれるシステムである。
通常1年を365日とする。
グレゴリオ暦の定義より平均年は365.2425日。
カレンダーに少数点以下の表記をするワケにはいかないので
365.2425日−365日=0.2425
一年間で0.2425日余るワケだ。
これを分数で表記すると400分の97。
一年間では400分の97日が余分となる。
すなわち、何を意味するかと言うと
400年間で97日 閏日を導入しなければ、実際の一年とはずれてしまうのだ。
なお、ユリウス暦では年平均365.25日とした。
1年で0.25が端数となる。
分数表記するなら4分の1があまりとなる。
従ってユリウス暦では4年に1度閏日を導入した。
つまり400年間で100日に閏日を挿入したため、
実際より3日多く暦が進んでしまう。
ここで話をグレゴリオ暦に戻そう。
グレゴリオ暦も基本的には4年に1度閏年(うるうどし)がある。
しかし、これではユリウス暦と全くおなじである。
これでは400年間で3日余分がでてくる。
そこで、
西暦の年数が100で割り切れて、かつ400では割り切れない年は
閏年としないというルールを加えた。
これにより、見事に3日減らす事ができ
暦と実際の誤差を無くす事ができるようになった。
これがグレゴリオ暦の概要である。
……To Be Continued その3へ続く