9S〈ナインエス〉Ⅵ


9S(ナインエス)〈6〉 (電撃文庫)

9S(ナインエス)〈6〉 (電撃文庫)




今朝から読み出し現在21時。
読破。



このシリーズにしては、1冊のページ数は凡庸。
だがしかし、規定内に収まってる様に見せかけて
実は上・中・下の、中巻にあたる。
1つの物語の長さとしては、明らかに「長い」。
長いが、それを長いと感じさせない内容が此処にはある。




こんばんわ、どくりんごです。



さて、前々から思っていたのですが
この『9S〈ナインエス〉Ⅵ』シリーズの特徴。
それは「登場人物」の凡庸な風体にして
内面を彩る強烈な個性である事は間違いありません。
設定的に、


『こんな軽いノリのおっちゃんでええんかなぁ……』


と、登場人物に突っ込んだこと数多。
それが逆に、物語に深みを持たせているのかもしれぬ。





が、それ以上に
『気になった時』に『気になった話が出てくる』
ストーリー配置の仕方が実に上手い。
「どうなったのかなぁ」と思ったときに出てくる場面。
予期せずして出てきた場面。
この二つが相まって、
『読ませる』小説を形成している。
実に旨い。





6巻にして、ついにヒロイン由宇の
目に見えて解る感情の変化がおこります。
下巻たる7巻は、
果たしてどのような展開が待っているのか。


楽しみです。