あのジブン


「缶バッチ」って知ってますよね?
簡単にいうとスチールで出来たバッチの事です。
実はこいつは道具と材料さえあれば、意外と簡単に作ることができるんですよ。
直径5センチくらいの紙に絵など書いたものを用意すれば、もの1分ほどで完成します。
非常に容易にできあがるので、
(小規模な祭的な感じの)イベント時に、小さな子供を対象に
「缶バッチ作成コーナー」を設けた事があります。
前の職場の話しなので、たった1年ほど前なのに
あの時分の事が随分昔に感じられます。






ブログを続ける前に言っておくッ!
おれは今日体験した出来事を…
い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……
あ…ありのまま 今日 起こった事を話すぜ!




新しい職場に来てから、知り合ったY女史。
別部署の人間である彼女とは、仕事の関係でしばしば(というよりは毎日)顔を合わせるのだが
今日は藪から棒に「今日はおみやげがあるので、どくりんごさんの隣の席の人に渡しておきまし

たから」と切り出された。
土産を頂く覚えが全くない身ですから、嫌な予感がしました。
それが何なのか聞いても「戻って確認してください」と笑いながら答えるだけなので、
すごく見たくないなと返事して、その場を後にしました。
自分の席に戻っても、土産とやらを渡されないので
朝の出来事は完全にスルーしたまま午後を迎えた。





異変を感じたのは午後の事。
右横の席に立てかけてあったクリップボードが動いたときに
何やら キラッ と光った気がしたのですよ。
何の気なしに目をそちらに運んで、我が目を疑いました。
まさかともう一度見ましたが、やっぱりそうでした。







あの……自分です。







一年ほど前
前の職場で「缶バッチの見本」という名目で私の写真を貼り付けた作成した缶バッチが、
あれほど止めた方が良いですと言ったのに、勝手に作られた缶バッチが、そこに在るではありま

せんか。




正直焦りました。
なぜ今更、再び此奴と相まみえたのか。




曰く、
Y女史が仕事で、私の前の職場に行ったんだと。
そこで、私の名前が挙がり
「あのどくりんごさんですか」
「はいあのどくりんごさんです」
という展開になったらしい。
それでアレを受け取り、今日の出来事に至ったのだと。




いやはや、驚きました。
まさか自分に会うとはな。
いや、問題はそこじゃない。
缶バッチは朝からずっと其処に居たらしく
同じ島の人間はみんな、ソレに気がついていたという点が
恥ずかしいやら何やらで…。





彼には明日帰っていただくことにします。