緊張を定義しよう。



【緊張】(名詞)
1気分が張り詰めて、ゆるみのないこと。気を張り、からだをかたくすること。
4(心)
 ある行動へ移ろうと準備するとき、またはこれから起ころうとする現象への対処などの際に見られる心理状態。


スーパー大辞林3.0 より抜粋。





心理状態を表現するために定義された言葉は、いつだって曖昧で明確な基準がない。
万人に対する普遍性も持ち合わせていない。
心の状態、感じた気持ちを言い表すとき、
私たちは、己の主観的な価値づけによってしか表現できない。



例えば緊張。
気分が張り詰めて、気を張り、体を硬くすることが緊張なのかな。
本人には緊張している意識が全く無く、リラックスしているつもりでも、
他者の目からは明らかに緊張していると判断される事だってある。
気を張り詰めているだけが緊張なの?
本人が自覚していない緊張(急に気分が悪くなったり、プレッシャーを受け続けるなど)状態だってあるはずだ。



まぁ、他人の頭ん中を知ることは不可能なので、知る由はないのだが。





とにかく、他人はどうあれ、私の緊張状態というのを自分で定義してみることにした。





私ってヤツは冷めた人間で、熱くなり続けることがほとんど無い。
何をするのでも、渦中の出来事から一歩引いて自分を見下ろす自分がいる。
怒りに身を震わせ、感情を爆発させたい時だって、
一歩引いた自分が「でも、こういう事を実行すると、後で(私が)困るよね。状況が悪くなるだけだよね」
って考えるから、結局行動には移さない。

ほとんどの場合、客観的に見ている自分が状況を把握し、身の振り方を指示している。
つまり、第三者的に損得計算をする自分が、熱くなる自分にストップをかけているわけだ。
「それはお前のためにならない」とな。
渦中の自分は「そっか、そう言われると、そうかもしれないね。」と安易に納得してしまう。
最も、その損得計算をしている自分も、相当に盆暗(ぼんくら)なので、
常に良い結果を迎えられるのでは無い、という部分が悲しいのだけれどね(笑)

とにかく、情動に駆り立てられる事はあっても、そのまま行動に移したりしない。
今後のとれる選択肢を天秤に乗せて吟味している自分が居るんだ。
真に自分がとりたい行動は、一歩引いた自分によって、常に制限されている。
だからこそ、「おちついてる」や「つまらない」「おもしろみがない」「若さがない」「じじむさい」などと揶揄されるのだろうが、それはまた別の話だ。



件の緊張状態を判断する一つの材料として
「一歩引いた自分」が「渦中の自分」に対して、冷静な判断を下せなくなった時だと定義したい。
緊張するが故に「私」に適切な行動を示唆できず
コントロールができなくなってる状態なのでしょうね。



ま、渦中の自分をコントロールできないのは
緊張状態か暴走状態のどちらかですからね。
外的要因でコントロールできないのが「緊張」。
内的要因(感情)をコントロールできなくなるのが「暴走」。
内的要因で自分を制御できなくなったことは、
過去1度しかない(その時でも致命的な事はしていない…‥はず。この先どうなるかは知らんが)のでね。



だから、今回の異動でドキドキが止まらなかったり
電車の中で急に気分が悪くなったり、飯の量が減ったりしたのは
「もう一人の私」が「私」を制御できなかったためであるから、
緊張状態だったのでしょう。



そんなことを考えた今日。