心の余裕/見えない重圧


働き出してから毎年のように変わっていた事務分担が、変わらなくなって2年目。
チェックミスが多く、間抜けなエラーを量産し続ける私が、
どのような因果かお金の面倒を見る仕事をしている。
電卓を3回叩けば三度違う数字を表示させる輩が、
何故2年も続けているのか、とんと見当がつかない。
無知と、散漫な注意力が生み出すコンビネーションが
のべつ幕無しに失敗を生み出す。
その結果、多方面に迷惑をかけている。
トラブルを減らすためにも、すぐに担当を変えるべきだと思うんだが……



まぁ、この話はひとまず置いておこう。




こんな感じで、仕事中失敗を繰り返し失意のうちに帰宅する私だが、
家に帰れば、それまで大変だった出来事は綺麗サッパリ忘れて自分の好きな事している。
無理矢理「忘れ去ろう」と努力しているのではない。
仕事の事が意識の片隅に浮かぶことすらないのだ。


帰宅した私は完全に引きこもりお家モード。
「今日はこんな事あったけど、明日どうしよう」なんて考えを巡らすなど一切ない。
重ねて言うが、意図的に考えようとしないのではなく、脳裏によぎる事もないのだ。
仕事は仕事、家は家。
それぞれで感じた気持ちや思いは、相互に干渉しない。


例え、職場で〆切に終われてセカセカして余裕が無くとも、
家ではケロりとしている。
焦ることもしなければ、明日する仕事の段取りを考える事もない。
もちろん、布団に入ればグッスリ眠れて、新しい朝を迎える。
ヤヤコシイ事は、職場に着いてから考えたらいい。
そこで100%の力出して向き合えばいい。
終わるまで何時間でもやる。
家帰ってあれこれ心配して問題が解決するなら一生懸命考えるが、
職場で考えないと仕事は片付かないからな。



とどのつまり、
職場の私と、家の私は
それぞれが別の事を考えており、
職場で家の事を思う事もなければ、家で仕事の事を考える事もない
ということ。




前置きが長くなったが、
この私が、決算期の3月4月だけはそうではない。
まず年度の支出をきっちりしないといけない。
金の数が合わないのは大問題なので、仕事中はピリピリしてて余裕がない。
明らかに愛想が悪いし、気の利いた返事も思い浮かばない。
とりわけ問題が無いのに「早くしないと、早くしないと」と時間中は気になって仕方ない。



問題は、家に帰ってもその状態が続くこと。
心配する必要無いのに、仕事の方が気にかかってしまう。
杞憂に近い失敗を想定して、焦る。
寝ても仕事でミスする夢を見る。



去年のこの時期もこんな感じだった。




トラブルは無いはずなのに
寝ても覚めても、土日休日ですら
急かされた気分になる。




だからこの季節は嫌いだ。