古本屋


『四百四病(しひゃくしびょう)』という言葉をご存じか?
仏教の方面で用いられ、人間のかかる病気の全ての意で、
身体を構成する4つの要素が崩れると、体が病気になってしまうと説くのである。
そして、体の病気でないものを『四百四病の外(ほか)』という。
平たく言うと恋わずらいである。




卦体糞(けったくそ)が悪い話だが、思い込むと一途な質である。
ひたむきと言えば聞こえは良いが、その実は近視眼的なだけ。
没頭するあまり他をかえりみず、好機を逸する。
傾注するあまり周りが見えなくなり、割りを食う。
無鉄砲で小供の時から損ばかりしているよりはマシだと捉えたいのだが、
一度決めれば他人の意見を聞こうとせず
意地を張って自分の態度を変えようとしない様子を鑑みれば、
或いは“坊ちゃん"と同じ性格なのかもしれぬ。
…だいぶ話が逸れてきているが、
要するに、ハマれば他の事が考えられなくなる馬鹿だというワケだ。




閑話休題




初めてソイツを知ったのはいつだったかな。
風の噂に聞いたのか、友人が話していたのを耳にしたのか。
周囲がそろって「良い」「良い」と口にするものだから
気になる存在であったのは否定できない。
実物を拝んだのでは無いため、漠然と「よい」という印象を持ったに過ぎなかった。
そこかでお目にかかれば 程度の認識だった。



だから、店でソイツに遭遇したのは偶然だった。
急いでいたので、少ししか見られなかったが
本当に良かったんだ。



それからというもの、休みとなれば店に足を運んだね。
何故かって、店に行かないとソイツに会えないから。
かと言って、行けば必ず会えるわけじゃない。
どちらかというと居ない確率の方が高い。
だけど、そこに行かなければ接点はなく、全く会えない。
なので足繁く通い、目撃情報があれば足を延ばして探した。



そうしているうちに、ソイツを何度か見かけるようになる。
そんなときは勿論、目にするだけじゃない。
詳細は想像に任せるが、
時間が経つにつれ、ソイツがとても面白いヤツだって判った。
いや、初めて目にした時から知ってたのかな。






でも、どんな楽しい物語でも終わりは必ずある。
この話だって例外じゃない。
どれだけ続けようと最後を迎える。
気がついていたけど、この物語も本当は終わっているんだ。
けど、僕はそれを知らない。
「終わっている」のは知っているが「どうして終わったのか」が判っていない。



早く知りたくて、店に行くけどアイツが見つからない。
どれだけ探しても、見あたらない。
なんというもどかしさ。









だから、20巻でヤングサンデー版のケリがついたのは知ってるんだ。
そして、手元に20巻はある。
けど、19巻が無いんだよ。
どの店回っても19巻だけ置いてないんだよ。


最後が気になって気になって、イライラする。
早く読まないと気が済まん!!!!
今日も仕事帰り古本屋で探したのにな…(新刊で買う気は無いらしい…)


だれか、ヤングサンデー鉄腕バーディー19巻を見つけたら教えてください。
気がかりで夜も眠れません(笑)


こうして本(まんがで申し訳ないが…)を執拗に追いかける心境は
四百四病の外と言っても過言ではない。