今、この瞬間

諸行無常
平家物語の一節「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。」であまりにも有名ですよね。
この世のあらゆる事は流動的で変化し、
常に形を変えて、同一性を保持できない事を説いてるのだ
と思っています。


『一期一会』
確か、茶会に臨む際の心得を説いたのが由来だったと記憶しています。
「一期」は一生、「一会」は一度。
こうしてあなたと会って、一緒にいるこの時間は一生のうち「今」だけ。
二度と巡って来ない一度きりの事と心得て誠意を尽くしなさい。
って事だと私は理解しています。






春は出会いと別れの季節です。
私は、初対面の人と話すのが苦手なので
極力関わらない様にしてますから
「出会い」はほとんど関係無いですね。
影響があるのは後者。
今まで当たり前に接していた人達と
気軽に話したり、遊んだり出来なくなるのが名残惜しい。
ふとした瞬間に「あの人と話したいな!会いたいな!」
と、思うのは私だけでは無いですよね。
これまでは容易に出来たのに
これからは簡単にできなくなるのがとてもさびしい。
仲が良ければ良いほど
好きであればあるほど
侘びしさが募るのです。





人間、生きている限り出会いと別れの繰り返し。
常に形を変え、同じであり続けることはあり得ません。
いくら厭うが、当たり前がそうでなくなる日が必ず来ます。




流動的な人間関係のなかで
唯一変わらぬ、今この瞬間。
会って楽しいこのひとときを忘れぬよう。
一期一会を大切にしたいと思う今日です。