菊水山の長いトンネルを抜けると雪国であった。
夜の底が白くなった。鈴蘭台に汽車が止まった。



ああ、雪か、そうか。




この冬何度口にしたか分からないし
これから幾度も言うのだろうけど、
今一度、この台詞をつむごう。




「すごく、寒いです(いさじ)」






こんばんは。
皆さまの住んでいる所はどうでしょうか。
屋根が白くなったりしていませんか。
当方の帰りである、23時半頃というのは大変寒うございます。
雪とも雨ともつかないものが傘にシャリシャリと落ちてきてきます。
歩けばやはりシャリシャリ、と水とも氷とも分からない物を踏む音がします。
人が通らない場所は白く、まさに「夜の底が白く」なっているのです。
深夜でも車通りの絶えない県道も、ほとんど車が通らず寂しい限りです。
道行く人も足早に去ってゆきます。
ああ、寒い。
なんて寒いのでしょう。