作文


小学生の頃
遠足に行ったあと、必ず作文を書かされたもの。
書くことが面倒というよりはむしろ苦痛で、
一向に埋まらない白いマス目を数えることが作文だと
当時は本気で思っていた。
そんなだから、書いたら書きっぱなし。
読み返すこともなければ推敲などする事もない。
当然、先生が添削したものを見ることもなかったし
今は何処にあるかも知らない。
たぶん捨ててしまったのだろう。


だが、みんなが私と同じワケではない。
中には時間をおいてそれを読みかえし
楽しかった記憶を蘇らす人種もいらっしゃる。
どうやらウチの係長はその系列だったようだ。


「旅行会がある」と初めて聞いたそのときから、
そのイベントこ心待ちにしていたようで
「旅行会」のワードが現れる度に
いつもの笑顔をさらに破顔させ話の輪に加わってくるはしゃぎ様だった。



じっさい10月に行われた我が課の旅行会は相当楽しかったらしく、
「空飛ぶウナギの旅」と題したA4版8ページの旅行記を作ってしまったのである。



ありがたく読ませていただいたが
予想以上に面白かった。

つーか係長。こんなの作ってたのか。