22日その1


普段通り、電車に揺られ通勤する朝。
これまた普段通り、ベンチシートの一番端に座り、手すりにもたれかかり眠る。
いつもならば、道中全く目覚める事無く、気がつけば下車駅へたどり着いている。
だけど今日はおかしい。
まだ半分も来ていないのに目が覚めた。
いや、目が覚めるだけなら、ちょくちょくあることで、取り上げるまでもない話だ。
わざわざ書くって事は、違っていたからだ。


どうしてだろう、気持ちが悪い。
よく揺れる電車のせいだと思ったが、それは違うみたい。
頭が重い感じがし、再び眠ろうにも気持ち悪くて眠れない。
戻しそうになるところまではいかないが、
振動が頭に伝わるとフーッとする。


途中で降りようかなと思案していたが
まもなく、視界が狭くなってきた。
唇が冷たい。
頭を上げられない。
どうしよう立ち上がれないや。
我慢してやり過ごすしかない。



少しすると、頬が熱くなってた。
頭がクラクラするような気持ち悪さは幾分かマシになる。
熱くて汗が出てきた。
まだ目が開けられない。



…‥・



気がついたら、下車駅。


大丈夫、立てる。
歩ける。ふらつかない。


きっと低血圧状態にでもなったんだろうな。




そんな朝。
きっとこれもストレスの一種なんだろうな。