或阿呆のアフター5


それは或古本屋の一階だった。二十四の俺は書棚を睨み、大学のテキストを探していた。
会計基礎論、国際協力論、経営学、経済学、コンパクト六法、……
 そのうちに授業時間は迫り出した。しかし俺は熱心に本の背文字を読み続けた。
そこに並んでいるのは大学のテキストというよりも寧ろマンガのそれ自身だった。
鉄腕バーディー(ヤングサンデー版)、ニコイチ、さようなら絶望先生(1〜4,6〜9以外)、ふおんコネクト、I"s完全版の2巻……



(笑)




と言うわけで、こんばんは。
後期の授業が折り返し地点に突入したと言うのに
未だに授業のテキストを購入していない駄目人間どくりんごです。




まず、冒頭について弁明させてください。
ま、文面については芥川の「或阿呆の一生」をパロってますごめんなさい。
そして内容は事実に基づいております(汗)


今日はたまたま職場を出るのが20分程遅くなったんですよ。
このままだと学校に到達する予想時刻は19:15。
これでは1つ目の講義は僅か15分しか受けられない計算です。
(普通に職場を出ても、1つ目の講義は90分中、40分弱しか受けられないのですが…)
だから、講義を受けるよりは、未だ手元に無いテキストを買いに行こうと思い立ったのです。



大学の生協に行くのがベストなのですが
いかんせん時間は既に7時過ぎ。
6時半にしまってしまう生協には行けない。
なれば、別の書店を探すしかない。
更に付け加えるなら、なるべく安く手に入れたい。
ましてや授業以外ではまず使わない本なんだからね。
となると、結論は自明。
通学の道中にあると噂に聞いた古本屋を探し足を運んだのです。



はたして、古本屋はあっけなく見つかりました。
「大学のテキスト取り扱っています」と店先に書いてあったので
目的のテキストがあることを願いながらドアをくぐる。
小さな店舗であったが本が沢山置いてました。
もとい、マンガがたくさん置いてあった。



大量の漫画本を目にした段階で、当初の目的を見失なう私。
テキスト探しをなおざりにして、自分の欲しかったマンガ本探しに没頭してしまった。



結局、テキストは見つからなかったけど、
前から探していた「鉄腕バーディー」を発見して即購入しました。
残念だったのは、財布の中には千円札が僅かに1枚しか無く、
3冊しかマンガが買えなかった事。
これに尽きるのでした。