ヤヴァイ


今日はマジで危なかった。
危険が危なかった。


朝の電車。いつもの席に座って寝ていた。


目が覚める。
いつも通り、降りる駅の2つ手前。


しかし、ここから異変が始まる。
なんだか、頭がボーッとするのだ。
渇いた唇は血の気がひいたようで、とても冷たい。


おかしい。非常におかしい。
凄く気分が悪い。
顔面がつめたい。
頭がくらくらする。
視界が狭まる


立ちくらみをすると、一瞬フラッとして
視界がなくなったりするソレに近い。
はっきり見えない。
白いんだか黒いんだか分からない。
まるで、テレビの砂嵐に、密かに写る人の輪郭を見ているみたいだ。




駅についたみたいだが、立ち上がるのがつらい。
足に無理して力を込め、立ち上がる。


ふらつく
よろける
踏みしめる


輪郭もあやふやな視界の中で
駅に下りるも
まっすぐ進めず、柱に寄りかかる。


未だかつて、経験したことがない気分の悪さだ。
いや、気分が悪いなんてものじゃない。
明らかな異変。
急激な変化。
まるで現実感をともなわないのだが
頭が振られたみたいだ。



しばらくの間、駅構内でうずくまっていると
次第に視界が開け、何とか色が分かる状態に回復。
もうチョットすると、辺りの景色がはっきり分かるようになってくる。
だが気分は一緒で元に戻らない。


このまま此処に居ても仕方がないので
心許ない歩調ながらも、取り敢えず職場に向かう。


事務所につき
じっとしていたら、始業前にはなんとか回復したのだが…‥



なんなのだ。
こんなの初めてだ。